今からでも間に合う!つみたてNISAで迷わない投資信託の選び方:初心者でも安心できる3つのポイント
今からでも間に合う!つみたてNISAで迷わない投資信託の選び方:初心者でも安心できる3つのポイント
「つみたてNISAの口座は開設できたけれど、次に何をすればいいのか分からない…」 「たくさんある投資信託の中から、どれを選んだら良いのかしら…」
このように感じている読者の皆様、ご安心ください。多くの方が、つみたてNISAの「商品選び」で同じような不安を抱えています。 しかし、ご心配はいりません。つみたてNISAでの投資信託選びは、一見難しそうに見えても、いくつかの大切なポイントさえ押さえれば、決して複雑なものではありません。
この記事では、投資経験や専門知識が全くない方でも、「これなら私にもできる」と自信を持てるよう、つみたてNISAで選ぶべき投資信託の見極め方を、とても分かりやすく解説してまいります。今からでも遅くはありませんので、一緒に一つずつ学んでいきましょう。
1. つみたてNISAで選べる「投資信託」とは何でしょうか?
つみたてNISAでは、基本的に「投資信託」という金融商品に投資します。 「投資信託」という言葉を聞くと、やはり難しく感じられるかもしれませんね。 簡単に言えば、投資信託とは「投資のプロに、私たちのお金をまとめて預け、運用をお任せする仕組み」のことです。
例えば、スーパーで「色々な種類のお野菜が少しずつ入ったセット」が売られているのを想像してみてください。このセットを買えば、自分で一種類ずつ選ばなくても、手軽に多様な野菜を楽しむことができます。 投資信託もこれに似ていて、私たち一人ひとりがどの会社の株を買うか、どの国の債券を買うかなどと悩む必要はありません。投資のプロが、私たちから集めたお金で、様々な会社の株や債券を上手に組み合わせて投資してくれます。私たちは、その「セット」を買うだけで、自動的に分散された投資ができるのです。
これにより、少額からでも多くの会社の株や債券にまとめて投資できるという大きなメリットがあります。
2. なぜつみたてNISAでは「投資信託」を選ぶのでしょうか?
つみたてNISAは、国の制度として「長期」「積立」「分散」という、将来に向けた資産形成に適した投資を促すために作られました。 この「長期」「積立」「分散」を、忙しい私たちでも手軽に実現できるのが、まさに投資信託なのです。
- 長期: 一度設定すれば、毎月自動的に積み立てが続き、長く続けることができます。
- 積立: 毎月決まった金額を積み立てるので、計画的に続けられます。
- 分散: 投資信託は、最初から複数の株や債券に分散して投資してくれます。
つみたてNISAで投資信託を選ぶことは、将来の退職後の生活資金への漠然とした不安を解消し、着実に資産を育てるための、とても堅実な一歩となるでしょう。
3. 【安心できる選び方】初心者でも迷わない投資信託の3つのポイント
さて、いよいよ本題です。たくさんの投資信託の中から、私たちが「これなら安心」と思えるものを選ぶための、大切な3つのポイントを解説します。
ポイント1:運用にかかる「手数料(信託報酬)」が安いものを選びましょう
投資信託を運用してもらうためには、投資のプロにお礼として手数料を支払います。この手数料を「信託報酬(しんたくほうしゅう)」と呼びます。信託報酬は、運用を続けている間、毎日少しずつかかってくる費用です。
想像してみてください。同じ品質の商品でも、お店によって値段が違うことがありますよね。投資信託も同じで、運用内容が似ていても手数料が異なる場合があります。 この手数料は、私たちが得る利益から引かれてしまうため、安ければ安いほど、私たちの手元に残るお金が多くなります。特に長期で運用するつみたてNISAでは、わずかな手数料の違いが、将来大きな差となることもあります。
【確認のポイント】 金融機関のウェブサイトで投資信託を探す際には、「信託報酬」という項目に注目してください。数字が0.1%台など、低いものを選ぶのが賢明です。
ポイント2:国内外の株や債券に「幅広く分散投資」しているものを選びましょう
「卵は一つのカゴに盛るな」という投資の格言をご存知でしょうか?これは「一つのものだけに投資するのではなく、様々なものに分けて投資しましょう」という意味です。 もし一つのカゴに入れた卵が全部割れてしまったら大変ですが、いくつかのカゴに分けておけば、どれか一つが割れても、全てを失うことはありません。
投資も同じです。特定の会社や国だけに投資するのではなく、世界中の様々な会社や国、様々な種類の資産(株や債券など)に、バランス良く投資しているものを選ぶことで、リスクを小さくすることができます。
このような「幅広く分散投資」する投資信託の中でも、特に初心者の方におすすめなのが「インデックスファンド」と呼ばれる種類です。インデックスファンドは、日経平均株価やアメリカのS&P500といった「市場全体の動き」に連動することを目指す投資信託です。 例えば「全世界株式」というインデックスファンドなら、世界中のたくさんの会社の株に、私たちが意識することなく投資できます。これにより、特定の国や会社が一時的に不調になっても、世界経済全体が成長していれば、私たちの資産も一緒に育っていくことが期待できます。
【確認のポイント】 投資信託の紹介ページで、「投資対象」や「組入銘柄」といった項目を確認してください。「全世界株式」や「全米株式(アメリカの会社全体)」などに、幅広く投資しているものを選びましょう。
ポイント3:たくさんの人が投資していて、「純資産総額」が安定して増えているものを選びましょう
人気のあるお店には、いつも多くのお客さんが集まっていますよね。投資信託も同じで、多くの人がお金を預けている(=人気がある)投資信託は、それだけ信頼性が高いと考えられます。
投資信託がどれくらいのお金を集めているかを示すのが「純資産総額」です。この純資産総額が大きければ大きいほど、多くの投資家がその投資信託を信頼して、お金を預けている証拠です。また、安定して純資産総額が増え続けている投資信託は、多くの人から選ばれ、健全に運用されている傾向があります。
純資産総額が少ないと、将来的にその投資信託の運用が打ち切られてしまう可能性もゼロではありません。ですので、安心材料として、純資産総額が50億円以上、できれば100億円以上のものを選ぶと良いでしょう。
【確認のポイント】 金融機関のウェブサイトで投資信託の詳細ページを開くと、「純資産総額」の項目が見つかるはずです。過去からの推移もグラフで表示されていることが多いので、安定して右肩上がりに増えているかを確認しましょう。
4. 具体的な金融機関での探し方(画面イメージを想定)
それでは、実際に金融機関のウェブサイトで、先ほどの3つのポイントを満たす投資信託を探す手順をイメージしてみましょう。 多くの金融機関のウェブサイトでは、初心者の方でも選びやすいように、様々な工夫がされています。
- 金融機関のウェブサイトにログインします。
- 「投資信託を探す」「商品一覧」といったメニューを探してクリックします。
- 検索画面や絞り込み機能が表示されます。
- 「つみたてNISA対象」という項目があれば、必ずチェックを入れましょう。
- 「信託報酬」の絞り込み機能があれば、一番低い範囲(例: 0.2%未満など)を選んでみましょう。
- 「投資対象」の項目で「国内株式」「海外株式」「バランス型(国内外の株と債券の組み合わせ)」などを選べます。まずは「海外株式」や「バランス型」といった、広く分散しているものを見てみましょう。
- 人気のランキングやおすすめのリストが掲載されていることもあります。そこに載っている商品の中から、先ほどの3つのポイント(手数料、分散性、純資産総額)を確認していくのも良い方法です。
- 気になる投資信託を見つけたら、クリックして詳細ページに進みます。
- 詳細ページで「信託報酬」を確認しましょう。
- 「運用レポート」「目論見書」といった資料で、何に投資しているのか(世界中の株なのか、特定の国の株なのかなど)を確認しましょう。
- 「純資産総額」とその推移のグラフを確認し、安定して増えているかを見極めましょう。
いくつかの投資信託を比較検討し、納得できるものを見つけてみてください。
5. 「これだ!」と決めたら、さあ積立設定へ
「これで完璧!」と思えるものを選ぶのは、確かに大変なことです。しかし、完璧な商品というものは存在しません。大切なのは、「ある程度納得できるものを選び、まずは始めてみること」です。
もし「やっぱり選び方が不安」と感じるようでしたら、先ほどご紹介した「全世界株式」や、日本と世界の株、債券などにバランス良く投資する「バランス型」と呼ばれる投資信託の中から、信託報酬が低いものを選んでみるのも良い方法です。
そして、積立設定を行う際も、最初から大きな金額を設定する必要はありません。毎月3,000円や5,000円といった、ご自身の無理のない範囲から始めることができます。つみたてNISAは、一度積立設定をしても、途中で金額を変更したり、一時的に積立を停止したりすることも可能ですので、安心して始めてみましょう。
まとめ:今からでも遅くありません。焦らず、ゆっくりと資産を育てましょう
読者の皆様、つみたてNISAの「商品選び」について、少しは安心感を持っていただけたでしょうか。 「投資は難しい」「自分には無理」というお気持ちから、一歩踏み出すことは、とても勇気のいることです。しかし、つみたてNISAは、国の制度として、私たちのような初心者でも安心して長期的な資産形成ができるように作られています。
焦る必要は全くありません。この記事でご紹介した3つのポイントを参考に、ご自身のペースで、納得のいく投資信託を見つけてみてください。そして、少額からでも「積立」を始めてみましょう。
その一歩が、将来のゆとりのある生活へとつながる、確かな資産形成の第一歩となることを心より願っております。